古代ローマの紫の染料「ティリアンパープル」
監修: 色彩101
色の文化と歴史 16 / 37問
古代ローマで元老院議員と騎士身分を区別する色だった、紫の染料「ティリアンパープル(貝紫)」。この染料は何から採られたでしょう。
正解
D. 海にすむ貝の分泌液
解説
プリニウスの『博物誌』第9巻(第60〜62章)は、紫の液を、貝ののどの中ほどの白い管にある小さな一滴と書き、管の取り出し、塩漬け、煮詰め、羊毛を5時間浸す工程を記しています。クックシー(2001)によると、染料は貝の中にはなく、無色の前駆物質が酵素・酸素・光の作用で紫の色素(6,6′-ジブロモインジゴ)に変わります。1909年の研究では、貝12,000個から得られた色素は1.4gでした。コチニールは、カイガラムシの仲間の昆虫から採る紅色の染料です。
参考文献
- Perseus Digital Library「Pliny the Elder, The Natural History, Book 9, Chap. 60–62(John Bostock, H. T. Riley 訳、1855年)」(2026-10-12 閲覧) https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus%3Atext%3A1999.02.0137%3Abook%3D9%3Achapter%3D60
- Cooksey, C. J.(2001)Tyrian Purple: 6,6'-Dibromoindigo and Related Compounds. Molecules, 6(9), 736-769. https://doi.org/10.3390/60900736
- 精選版 日本国語大辞典・小学館(コトバンク)「臙脂虫」(2026-10-12 閲覧) https://kotobank.jp/word/臙脂虫-447677
監修: 色彩101。この問題は、上の文献・資料を確かめて色彩101が作成しました。