【色彩クイズ】宮沢賢治が好んで使用した色は・・・
今日のクイズは作家の宮沢賢治からです。
詩人、童話作家、教師、科学者、宗教家など多彩な顔を持つ宮沢賢治の作品は多くの方に愛読されています。今回はその宮沢賢治の作品の中でよく使用されていた色についてになります。
詩人、童話作家、教師、科学者、宗教家など多彩な顔を持つ宮沢賢治の作品は多くの方に愛読されています。今回はその宮沢賢治の作品の中でよく使用されていた色についてになります。
【問題】宮沢賢治が多くの句品の中で、美しく幻想的な空間を演出する色としてよく使用した色は何でしょう。
- 桔梗色(ききょういろ)
- 檳榔子黒(びんろうじくろ)
- 藍色(あいいろ)
桔梗色(ききょういろ)
<解説>
宮沢賢治はとりわけ桔梗色を好んでいたように思われます。例えば次のようなかたちで使用されていますよ。
『まなづるとダァリヤ』・・・”夜があけかゝり、その桔梗色の薄明の中で”
『インドラの網』・・・”またその桔梗いろの冷たい天盤には”、”その冷たい桔梗色の底光りする空間を”
『銀河鉄道の夜』・・・”美しい美しい桔梗いろのがらんとした空の下”
銀河鉄道の夜の”美しい美しい桔梗いろのがらんとした空の下”からは特に桔梗色のイメージが広がっていく感じを受けます。青みがかった紫の桔梗色はやさしく丁寧で、どこか寂しさを感じる方もいるのではないでしょうか。夜明け前の”がらんとした空”は何か不思議なことが起こりそうな、新しい何かがやってきそうな、でもまだ静かで何もない状態の、心揺れ動く情景を感じますね。
選択肢の檳榔子黒は紋付き袴に使用されるような檳榔子で染められた(最高級の)黒のことです。
ライター・編集者
カラーオン Mitsuru
カラーコーディネーター自転車店勤務時代にウェブデザイン・チラシデザインの制作、オリジナルデザイン自転車(TVドラマでも使用)の企画を担当したことから色彩の世界へ。 「色彩が社会を元気にする!」をモットーに、多くの人が色・コーディネート・デザインを楽しめるようにコンテンツをご提供しています。